jp-kenko.org

肩・腰・膝 その痛み姿勢が原因です
~姿勢から起こる痛み、そのメカニズムと予防方法
整体・新旧治療、姿勢教育指導士の観点からの指導~

ダウンロードはLinkIconこちらから

講師紹介

九原 慎介 先生
多摩整骨院グループ 総院長

演題

「肩、腰、膝 その痛み姿勢が原因です」
姿勢から起こる痛み、そのメカニズム 予防方法、簡単なエクササイズ
整体治療、鍼灸治療、姿勢教育指導士 それぞれの観点から、痛みの予防法を指導します。

日時

平成28年10月26日(18:30~20:00)

会場

日本生命八王子ビル 研修室

肩・腰・膝の痛みの多くは、正しくない姿勢が原因

肩や腰、膝の痛みを訴える方に、凝り固まった部分を解きほぐす施術を行うと、痛みが軽減されますが、すぐにまた凝り固まりが再発し、また痛みが戻ってきます。
これは、姿勢が正しくないことで、体の様々な筋肉・腱などに負担がかかり、血行障害や癒着が再発してしまうからです。

そもそも正しい姿勢とは

  1. ストレートネックと呼ばれている、首の骨の自然なカーブが失われていて、頭から肩にかけての筋肉が固くなって痛い
  2. 猫背です。楽な姿勢なのですが、常に体の後ろ側の筋肉や腱に引っ張りの負担がかかり続けている状態で肩腰に痛みが来るだけではなく、膝が曲がった状態で歩くために、半月板の片減りが起きて、将来膝の痛みに苦しむこともあります。
  3. 姿勢を良くしようとして胸がそった状態、骨盤がそって腰椎の後ろ側が圧迫され、椎間板ヘルニアの原因に
  4. 首の骨・背骨・腰椎が自然なカーブを描き、クッション性に優れ、バランスが取れていて、疲れにくい姿勢です。

猫背で深呼吸しても、息を深く吸うことが出来ません。肺を広げるために動く横隔膜の動きが制限されるからです。酸素を多く取り込むことが出来ず、免疫力の低下を招くこともあります。
正しい姿勢では横隔膜が大きく動き、猫背の時より2倍近く多くの空気を吸うことが出来ます。姿勢を正しくするだけで、体調が良くなることも期待できます。

正しい姿勢とは、耳・肩・股関節中央・膝関節中央・くるぶしが、縦に一直線になる姿勢です。
自分の姿勢は分かりにくいので、他の人に横から見てもらうと指摘してもらいやすい。

五十肩の原因は猫背です。

躰の一番上にある頭は、体重の約10%の質量があります。体重60kgの人で6kgを支えるのです。猫背によりこの重い頭が躰の中心から前側にあることで、体の後ろ側の筋肉や腱に大きな負担がかかります。
肩が内側に入ってきて、肩の後ろの筋肉が常に引っ張られ、癒着が起き固まって痛みが起きた状態が五十肩です。
固まった状態で無理に動かすと悪化するので、先ずさまざまな施術で軟らかくほぐしてからリハビリをする必要があります。
通常 ケガによる痛みは、ケガの直後が一番強く、徐々に痛みが軽減されますが、
五十肩は、筋肉の固まりが強くなるに従い、徐々に痛みが強まってきて、固まり切った状態で痛みがピークになります。固まり切ってしまうと、元に戻すのに多くの痛みと時間がかかるので、早めの処置が必要です。

腕の筋肉などは、重い物を持ったりして負担がかかるとすぐに疲れや痛みが出て、負担がかかりすぎていることがわかりますが、
体幹:頭や体そのものを支える筋肉は、常に負担がかかっていることが当たり前なので、故障を起こし始めてから痛みが発生するのです。

猫背により負担がかかるのは首や肩だけではありません



躰の後ろ側が常に引っ張られることで、
頭や肩の骨から腰骨につながる背中周囲の筋肉
背骨から骨盤を通り大腿骨につながる、立ち上がりに重要な腸腰筋
そしておしり周りの大きな筋肉に負担がたまって、腰痛を起こします。

そしてこれらの筋肉が弱くなって体を支えきれないと、腰骨そのものに負担がかかり、椎間板ヘルニア・坐骨神経痛などに繋がっていきます。

良い姿勢を手に入れるには

負担がかかり、前に曲がる癖がついてしまった時は、後ろにまげて癖を取るのが定石です。

◎キャットレッチ



手を後ろで組んで、
肩甲骨の間にしわがよるほどギューとしぼる感じ。
苗鏡の姿勢でいたことによる方が内側に入ってしまう姿勢を基に戻すことが出来ます。
ゆっくりと3回を1セットで

仕事中に行うのが効果的です
ディスクワークの人は1時間に1セット
炊事・庭仕事など前かがみの作業の時は30分に1セットが目安です。

これからは、多摩整骨院グループで開発したオリジナルの動きです。

◎股間筋内・外転



おしり周りの筋肉・太ももの外側と内側の筋肉の動きを作ります。
外側の筋肉を意識して膝を開く
内側の筋肉を意識して膝を閉じる

この動かす筋肉を意識することが、その筋肉の力を使って動かすことに繋がります

最初はゆっくり、そして少し早く動きましょう
速さを変えることで、
遅筋:ゆっくりとした動きで力を出す筋肉と、
速筋:速い動きで力を出す筋肉の両方の筋肉を動かすことが出来ます。

◎股関節屈曲



膝を上げる動きですが、何も意識せずに行うと太ももの前側の筋肉を使って動かすことになります。
腸腰筋の動きをつける運動なので、おなかに手を当てて、おなかの中の筋肉を動かすように意識しましょう。
この動きもゆっくりとそして少し速く動かしてみましょう。

◎肩甲骨内外転



肩甲骨周りの筋肉に動きをつける動きです。ゆっくりと動きましょう
手を前に掌を合わせる
掌を外向きにねじり、腕を開きながらひじを曲げる

◎ATYWエクササイズ



肩周りの様々な筋肉に動きを付ける動きです。ゆっくりと動かし、各ポーズで少し止めましょう
A:掌を前に腕を体の横やや下に
T:掌を前に腕を体の横水平に
Y:掌を前に腕を体の横やや上に
W:Yのポーズから肘を曲げながら腕を下げる

意外と動かしづらい・左右均等に動かないことがわかると思います。
動かしづらいところが、固まりかけている筋肉です。
少しずつゆっくりと、時間を掛けて動きをつけていきましょう。

自分自身の下半身と上半身の筋肉の動きを意識してください。

意識が変われば、姿勢が変わる
姿勢が変われば、痛みが変わる

自分で自分自身の体のことの知識を持って、痛みを起こさない体づくりをしてください。


参加者の声
実技が多くわかりやすかった。ディスクワークが多く座りながら簡単にできる。
躰の仕組みとストレッチが関連していて、とてもよく理解できた
少しの動きで体が楽になった。続けたい。

LinkIcon LinkIcon LinkIcon