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姿勢のトラブル、その原因と対策~重力下でのひとの姿勢反応について~

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講師紹介

八児正次 先生
北原国際病院・神経系専門理学療法士
北原リハビリテーション病院兼務

日時

平成26年12 月10日(18:30~20:00)

会場

日本生命八王子ビル 研修室

姿勢のトラブル、その原因と対策~重力下でのひとの姿勢反応について~

メタボとロコモ


メタボリックシンドロームとは内臓脂肪が蓄積し糖尿病などの生活習慣病を発症しやすい状態である。ロコモティブシンドロームは運動器症候群、筋力低下や関節の病気などにより運動機能が衰え、要介護や寝たきりになる。またはそのリスクが高い状態。これらを予防するために日々運動することが大事。今の生活にプラス10分運動するだけでも効果がある。アドヒアランス(活動の継続性)を妨げるバリアとして身体要因(痛みや疲労)、心理適要因(モチベーションの低さ)、社会的・環境的要因(周囲のサポート、悪天候)などがある。

ちょいトレちょいほぐし

目をつぶって座った時にどちらのおしりに自分の体重が乗っているのか感じてみる。座った状態で左右に揺れてみる。体の動きに違いが出たら筋力に差があるということになる。立位の状態で肩の位置の違いや顔の傾きがあるかどうかを見てみる。骨盤がどの位置にあるのかも触って確認してみる。立位体前屈をした時どのくらいいくか。身体の硬さは心理的によるものも関係してくる。例えば、人前で体前屈をやってくださいと言われると緊張して余計に硬くなってしまう。また身体が硬い人は足が遠いイメージや、床を遠く感じている。したがって身体に床や足が近いということを思い込ませると最初よりも身体が柔らかくなる。片足立ちも同様に、ふらつく人はかかとに体重が乗っていることを意識する。足の裏を感じるようにする。

痛み

痛みの種類はいくつかある。怪我などによる障害受容性疼痛、坐骨神経痛などの神経障害性疼痛、その両方を併せ持つ腰椎椎間板ヘルニアなどがある。また、心理・社会的な要因によって起こる心因性疼痛もある。
肩こりも疲労・ストレスや生活習慣がすごく影響してくる。肩が痛いからといって肩を揉むのは解決にならない。

姿勢

スマホを見るとき首を傾けると、10キロ以上の重みがかかっている。したがってスマホやパソコンを見るときは15分に一度は姿勢を正して首を楽にするといい。人の3つの大きな特徴は直立2足立位(歩行)、手の使用・道具の使用、ことば(コミュニケーション)である。重力に抗して姿勢を保ち調整できる能力を姿勢反応という。重力に逆らいながら成長することによって脳が発達し、背骨にS字カーブができてくる。頭が背骨の上に乗り、首の筋肉が少なくなり発声することができるようになって手が支えから解放された。
加齢により重力に抗する筋のはたらきが衰えると姿勢は重力に負けて立ち姿勢が変化してしまう。脊椎変形により全身へ影響が出てしまう。体幹(胴体)はコルセットのような役割をしている。

背中ほぐし

バスタオルを巻いて背中の下に入れ寝転がる。この状態で胸が開く。背中を少し動かしたあと下に引いたバスタオルを取る。そうすると背中が広くなったように感じてストレッチになる。伸びをすると身体にすごく良い。伸びをしながら左右に身体を向けるともっと反れる。仰向けで寝た状態で足を立てて腰を浮かせるストレッチがとてもいい。慣れてきたら足を置く位置を身体の方に近づけていく。


参加者の声
身体の特性色々と勉強になりました。健康管理のほか、趣味のゴルフ、スキーにも役立ちそうです。
体調を整える為に、のばす筋肉、ストレッチ方法など勉強になりました。

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